碓井家の男木島に引っ越したわけ

男木島に引っ越した理由

男木島に決めた理由の一番はフィーリングです。島の景観や、文化、住んでいる方達の価値観と、自分達の価値観が合っていた事など、よくよく考えれば色々思い当たりはしますが、そもそも男木島に行きたい!となったのは論理的結果ではないと思います。

ただ、教育環境が整備されてきている事や、移住者が増えていて、それを島民の方達が快く迎えてくださっている事は、移住を決断するのにとても後押しになりました。

徒歩15分でこんな綺麗な海に行けます

移住したかった理由

生まれも育ちも東京ですが、兼ねてからもう少し騒音の無い、自然のある地域に住みたいと思っていました。

しかし仕事の関係や、実家に2世帯で住んでいたので、お金の面でもメリットが大きく、いつかは田舎に住みたいと模索しつつ、良い場所に出会えずにいました。

偶然用事があって男木島に立ち寄った際に、この島の暮らしいいな〜と話していたら、お店の女将さんに移住してきたら?と声をかけられて、昨今の事情で仕事もリモートになっているし、そういえば、もう東京に縛られなくてもいいんだ!と気付かされて、そこからは一気に準備して、思い至ってから1ヶ月で家を決めました。

また、元々移住するとしても、どこかの地方都市で、田舎だけど都心の便利さにもアクセスできる所を模索していたんですが、男木島は、40分で高松に出られるし、救搬船も来てくれて緊急時には高松の総合病院に行ける安心感などど田舎な雰囲気を楽しみつつ、都会の良いところも享受できる最高な立地だと思っています!

あと個人的には、男木島はお店も、海も、山も、どこに行くにも徒歩圏内で、ど田舎な雰囲気なのに車がいらないのもよかったです。東京よりも移動時間が少なく、今の所不便は全然感じていないです。お店は空いている時間が短いけれど、元々東京でもコンビニをほぼ使っていなかったので、東京に住みながら東京のメリットをあまり利用していなかったんでしょうね笑。

子育て環境について

東京では、子どもを育てている家庭や、子どもを大切に思っている大人も多いけれど、子どもを邪魔だと思っている大人も多かったです。子どもを大切だと思っていないので、心無いことを言われたり、遊びの制限も多く設けられていました。

なので、子どもウェルカムじゃない人達と共存して行くための努力がとても必要でしたし、親御さんの中にも、子どもは大切だけど子どもファーストではなく、周りへの気遣いファーストな価値観の家庭もありました。それは様々な価値観がある中で生活して行く為に必要な気遣いではあるのですが。

島では、私の知る限りでは全ての人が、子供を宝物だと思ってくれていました。もうそれだけで、とても幸せな世界だと思っています。

子どもと教育環境について

初めて男木島に遊びにきた時に、フェリーを待っている間に偶然いた島の子どもたちと一緒に遊んだのですが、子ども同士とても気が合うようで、ほんの1時間程度でしたが昔から友達だったかの様に馴染んでいました。自然のこと、そこにいる人たちとの関係、色々なところで息子も感じるものがあったようで、東京に帰ってから「男木島に引っ越したい」と保育園で工作した絵馬に書いていて、息子もそんなに気に入っていたんだと知りました。

東京で行く予定だった小学校は評判も良く、治安の良い地域だったので何も不満は無かったのですが、入学前検診の時に教室に満員な状態を目の当たりにして、東京ってこんなに子ども多いんだ!と初めて知り、教室にこんなにパンパンに詰め込まれるの、自分だったらちょっとやだな〜(息子はそんな風には思っていなかったと思いますが)と思ってしまいました。

引越しを検討した際に島での教育環境を調べていて、教育方針や校風も、自然豊かで、なんて贅沢なんだろうということと、うちの子にすごく合いそう〜と親目線ですが思いました。もちろん、東京の学校でのメリットも沢山あったと思いますが、我が家の価値観や感覚には島の教育の方が合った感じでした。

島の子たちも「東京の子と遊んだ」と覚えてくれていて、息子の入学を楽しみにしてくれていたと聞いてとても嬉しかったです。小学校に入ってからも、昔から島で育ったかの様に島馴染みがよく、むしろ元々島にいた子より島民っぽいと言われている様です笑。

島の運動会種目は「魚の掴み取り競争!」

住み始めて、生活・仕事など、暮らし全般について

思っていたより不便なく暮らせています。高松までのフェリーも、空いているしバリアフリー客室で子供は寝転んだり、ゲームしたり、仕事したりと、体感はあっという間です。

また、島の大人達が遊ぶ事に全力なのでw あっちでバーベキュー、こっちでキャンプ、海遊びや釣り、夜のスポーツ会、持ち寄りパーティー、ガチめの魚を食べる会(元日本料理屋の漁師さんが調理してくれる) などなど、何も予定がない週末でも、色々お声がけ頂くのでもう遊び倒して忙しいです笑。大人達に、島を楽しむモチベーションがみなぎっているのが、子ども達にとってもとても良い事だなと感じています。

そして、島はとても静かで、景色がよく、空気も良いので、仕事にも集中しやすく、夜もよく眠れます。息子は以前は寝付くまで添い寝が必要で小一時間かかっていたのですが、引っ越してきた翌日から、9時になったら寝落ちし、夜もぐっすり寝てくれて、大人の夜時間が確保できる様になり大変楽になりました。島の野菜は甘くて美味しいので、以前はあまり食べなかった豆類もよく食べる様になってくれました。

夫は元々自律神経が弱く、騒音や光の刺激が東京では強く、睡眠の質も悪かったのですが、島では体調も良くなって、体重が増えてきてくれたのがとても嬉しいです(以前はガリガリで食べても太れない体質でした)私は外食が減り、農作業して筋肉がついて、体重が減ってきたのが嬉しいです!

移住をする上で、困ったことや良かったこと

引越し作業は、子供の卒園・入学の関係で繁忙期の4月頭にせざるをえず、大手業者では繁忙期の離島対応は断られてしまいました。(5月以降ならOKでした)

島の港から家までの100mちょい(急な坂道&階段)の横持ちという条件を、一軒だけ小さい業者さんで受けてくれたんですが、帰りのフェリーまでの時間が短く、2人しかスタッフがいなかったので、本当に時間までに運びきれるのか?と思ってましたが、予想通り間に合わず、段ボールを港に残したまま去ってゆかれました(港に山積みになった段ボールを見て爆笑してしまいました笑)。

まぁそうなるだろうなとは思っていたので驚きはしませんでしたが、自分達で段ボールを運んでいたら、おじいちゃんが台車を貸してくれ、別の方が電動台車も出してくれ、通りかかった屈強なお兄さんが、これを見たらほっとけねぇ!と段ボールを2箱いっぺんに持ってものすごいスピードで運んでくれ、初日から島民の皆さんに心温かく手を差し伸べて頂き、とてもハートフルな引っ越しになりました。

色々ありましたが小規模業者さんだったので価格も安く(100m横持ちの労力見積りを見誤った可能性大だけど笑)、横持ち作業も快く対応して下さり、我々的には結果良かったです!

また、水道の開通作業をした際に、風呂の蛇口から水漏れしており、島なので水漏れ110番みたいのはもちろん無いのですが、漁師さんが来てちゃちゃっと直してくれてました。島では、トラブルは基本自分達で解決しなければならないけど、なんでも自分でできる様になるという、そういう暮らしが合う方はとても楽しめるところかなと思います。

他には、高松市ではIUJターン補助金という制度があり、うちは支給条件対象だったので、100万ほど補助金が貰える見込みです(移住して3ヶ月後から申請可なのでまだ申請前ですが)。仕事をする上で、インターネット回線は不可欠だったのですが、引っ越す予定の4月から光海底ケーブルの施工が完了し、光回線が引けるというあまりにもタイムリーな朗報も、この移住に運命的なものを感じずにはいられませんでした。

引っ越しするにあたって気になったことと、どう解決したのか

島には不動産屋がないので、物件をどうやって探せば良いのかわかりませんでした。

またそもそもどうやって引越しするのかや、様々な手続き方法など移住までの準備を、男木島生活研究所の福井さんに大変サポートして頂き、とても助かりました。大まかには男木島生活研究所のサイトに書いてあるのですが、自分でさらに調べたり、引越しで工夫したポイントなど新しい情報も書き加えたいなと個人的に思っています笑。

また島ですぐに入居できる物件は常にあるわけではないそうなので、我々は本当に運が良かったなと思います。

2022年に東京都渋谷から移住